寄稿: 越崎 健司 |
| 3月11日(火) 晴れ ドゥーズに到着、ついに砂漠を見る | |
|
今回のチュニスーガフサ間の列車は私にとって海外で初の夜行列車であり、私は期 待に胸を膨らませていた。列車には寝台も指定席もなかったため、確実に席を取れる ようにConfort、1st Class、2nd Classのうちの1st Class にした。席に着き、改 札を済ませ、荷物を上の棚にくくりつけ、私はすぐに寝た。・・・突然起こされた。 時計を見るとまだ出発してから大して時間は経っていない。改札であった。それが終 わると今度は隣の男性が話しかけてくる。彼がいい人なのは分かるが眠くてしかたな い。適当に相手をして寝た。・・・また起こされた。また改札だ。そしてまた彼が話 しかけてくる。こんなことが3、4回あった。おかげで全然良く眠れなかった。夜行 だから車窓の景色ももちろんないし、あれほど期待した夜行列車は苦しいだけであった。 列車はガフサに着いた。バスに乗ると窓の外にはすぐに緑のない土の世界が広がり 、周りの人の素朴な雰囲気とともに私に首都を離れ南に来たことを実感させてくれた 。そして、私はガフサで教わったとおり途中下車して小さな町で目的地ドゥーズに行 く車を探した。ところが、そこにはルアージュ(乗合タクシー)乗り場もバス乗り場 もない。まさかヒッチハイクをするわけにもいかないし、一体どうしたらいいのだろ う。途方に暮れていると、男が英語で話しかけてきた。怪しみながらもルアージュや バスの乗り場を聞いてみると、ここで待っていればそのうち通るからそれを停めて乗 ればいいのさ、と言う。さらに話していると、彼はカフェでコーヒーをおごってくれ た後警官になにか話をして行ってしまった。一人残された私はしかたなくそこで待っ ていたが、しばらくたってもルアージュもバスも通らない。再びどうしたらいいのか 不安になってきた。すると、突然警官に呼ばれた。なんと、今来たトラックが私の目 指すドゥーズ方面に行くので乗せてもらえ、と言うのだ。これではまるでヒッチハイ クではないか。 トラックはすぐに広大な塩湖であるショット・エルジョリドに来た。何もない平地 が地平線まで続き、場所によっては地面が白く染まり一部には水がたまっている。そ の水の色は文字どおり透明な水色で、実に美しい。まるで見たことのない世界に心が 躍る。この古ぼけたトラックに乗せてもらったことが幸いした。速度が遅く窓が広い ので景色をじっくり味わえたし、運転していた男性がいろいろ教えてくれたのだ。 ドゥーズに着き宿を探すと、ガイドブックの地図 と現実が全く違う。しばらく迷 ってやっと分かった。私が地図に載っていないと思っていた砂の道がここでは普通の 道なのだ。町の中にこんなに砂があるとは驚きだ。宿を取ると、その宿にいたフラン ス人のおばあさんに誘われ、休む間もなくなつめやし林に一緒に行くことになった。 なつめやし林を歩いて驚いた。地面に広がる草の緑色の深さ!流れる水の多さ!その 広大さ!私が「砂漠の中のやし林」という言葉から想像していたのとは全く違う。な ぜなつめやししか植えないのか不思議でならない。そしてなつめやし林を抜けるとそ こには砂漠が広がっていた。私が一度見てみたかった砂の砂漠。地平線まで広がる白 い砂の丘。その眺めは私にとって非常に美しいものであった。足元を見れば砂浜の砂 と変わらないのに、それが広大になるとこんな世界を作ってしまうのがおもしろかった。 ホテルチェック:Hotel 20 MARS 6TD(690円)、2人部屋、シャワー(ホット)・トイレ共同 ホテルの従業員が実にフレンドリーで、中庭にはきれいな緑の木が植 えられ、 共同のシャワー・トイレにしても清潔感があった。全ての部屋が中庭に面しているの で泊まっている人とも知り合いになれるし、部屋は少し狭いものの、お勧めの宿だ。 チュニジア旅行時、1TD(チュニジアンディナール)≒ 113円 、$1≒ 124円。時差 は8時間。 次へ |
旅のサークルへ
|