ュニジア旅の ークル


チュニジア旅行記
寄稿: 越崎 健司

3月20日(木) 快晴
シェニニー風の谷を発見

 タタウィンでは月、木に大きな市が開かれる。今日は木曜なので市場には野菜を売 る人や買い物客がたくさんいてにぎわっていた。チュニジアではいくつかの町で決ま った曜日に市が開かれる。これでそんな市はドゥーズに続いて2回目だ。確かに人を 見るのは楽しいが土産になるような珍しいおもしろい物がないのが残念だ。

 ここは本当に交通の便が悪い。バスもルアージュも目的地に行くものがない。しか たなく乗合ワゴン乗り場に行くと、後ろの荷台に屋根と座席を付けた小型トラックが ある。乗合の乗り物らしい。よし、もうどうでもいい。これが行く場所に行こう。行 きたい場所より、行ける場所だ。こうして私は予期せずシェニニに行くことになった 。シェニニはベルベル人の村として一番有名で、いかにも観光地らしいことが予想さ れたので本当は行きたくなかったがしかたない。

 シェニニに着くと、私は車で同行した男性2人女性3人と一緒に麓の村を抜け岩山 を登っていった。周囲を見渡すと地平線まで広がる土の平原が実に印象的だ。実は彼 らとは、一緒に行こう、といった話は全然していなかった。ただ彼らが当然私が一緒 に行くものとしてふるまうので、私は流れのままについていっただけなのだ。男性2 人はシェニニの住人で、女性3人は一緒に観光に来ていて先ほどの車で知り合ったば かりだ、と聞いた私が、5人とも知り合いかと思った、と言うと、「私達はアラブ人 だから。あなたと私達が友達なのと同じことよ。」と言われた。どうやらアラブ人っ てのは居合わせた人は程度の差はあれ友人とみなすらしい。彼らにとって私は友人で あり一緒に行動するのは当然、ということになるのだろうか。男性2人は途中で村に 戻ったが、女性達とはずっと一緒で、昼食は彼女達が持っていたサンドイッチをくれ たし、彼女達もタタウィンに戻るので一緒にいれば帰りの足は心配ないし、大学を出 たばかりの彼女達は英語が話せるし、実にラッキーだった。

 私達はさらに登っていった。そして尾根にたどり着いた私たちの目の前に突然広が ったのは・・・。まさに「風の谷」。広がった岩山に囲まれた谷間に岩山と同化した 家が点在ならぬ「線在」している。そこはまさに漫画やゲームの世界だった。確かに 存在する物は昨日と似ているが、こちらの方が規模が大きく、また違った感動がある 。ちょうど風が吹き、最高の雰囲気だった。クサールは昨日ほどは損傷がひどくなく 、建物の一番高いところで風に吹かれながら見たすばらしい眺めはこの旅で一番印象 的であった。時期のせいもあろうが、シェニニは予想外に観光客も店も少なかった。 タタウィンに来たのなら、そしてチュニジアに来たのなら絶対に行くべき所だ。


チュニジア旅行時、1TD(チュニジアンディナール)≒ 113円 、$1≒ 124円。時差 は8時間。
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