ハマメット


 ドイツ人の画家クレーが滞在し、絵に残した美しい街。静かな青い海と白い町並み。それがハマメットのイメージだった。しかし、現実のハマメットはすっかりヨーロッパ人ツアー客のための3流リゾート地となってしまっていた。物価もヨーロッパと変わらない。コーヒーを飲むのに数百円とられることもある。現地の人が行くようなレストランを見つけるのも難しい。
 道を歩いていると、子供達や少年達が寄ってきて誰もが同じ質問をする。「マダム、あなたのホテルはどこですか?」そして、私がホテルの名前をいうと、みな一概に去っていく。つまり、彼等は滞在しているホテルのクラスで観光客がお金を持っているかどうかを判断するのだ。私が泊まっていたホテルはそれまでで一番高いものだったが、ハマメットでは一番低いクラスだった。高級なリゾートホテルに滞在しているヨーロッパ人はきっと気前良くガイド料やお小遣いをくれるのだろう。
 最初はまだよくあることだと思ったが、それがあまりにも続くので私たちはかなり嫌な気分になった。みやげ物やでも、街中でもビーチでも誰もが同じことを聞いてくるのだから。
 白い街並みの残る旧市街を歩くと今度はガイドを申し出る子供やら自分の家へ招いてお金を欲しがる女性やらがいて、ゆっくりできない。こっちは静かに散歩したかっただけなのに。つくづく嫌になった。
 後で「Lonely Planet」のハマメットのページを見ると、「行く価値なし」と短く書かれていた。
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ビーチ・リゾート


 ヨーロッパ人にとってチュニジアはリゾート地。気軽にバカンスを過ごす場所である。特にフランスやドイツ、イタリアなどからは手頃で便利なパックツアーが多く出ている。そういうツアーをちょっとシュミレートしてみよう。

 ヨーロッパからバカンス用のチャーター便でジェルバやモナスティール(スースの近く)の空港へ到着。空港からは大型観光バスがチュニジアの日常からは完全に隔離されたビーチリゾートへ直接運んでくれる。ホテルは近代的で味気ないが、設備はヨーロッパ並み。ホテルのスタッフはドイツ語もフランス語も話せ、ことばの心配もない。いつもと変わらない環境が提供されているのだ。前面にはもちろんプライベートビーチが広がり、ビーチではラクダや馬に乗ったりというアトラクションも用意されている。もちろん食事もすべてホテルでとるようになっていて、いたれりつくせり。しかも、もっとチュニジアを体験したい人には、砂漠へのツアーもオプションナルで付く。ベドウィンの格好でラクダに乗って写真も撮れる。これで、バカンスはばっちりエキゾチック。こうして、平和な数週間はあっという間に過ぎ、帰る日が来る。そこで考える。ああ、チュニジアはなんていいところだろう。青い海。青い空。親切な人々。砂漠も素晴らしくうつくしい。また是非来たいな、と。

 さて、いかがでしたか。本当に旅好きのあなたには私が何故ビーチ・リゾートが嫌いか分かってもらえたと思います。あとは言うこと無し。

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ネフタ


 確かに砂漠やアルジェリアに最も近く、周りに見るべきところはある。だけど、ネフタ自体は典型的な田舎の観光地。高級(?)ホテルが建ち並び、街には見るべきところもない。車があれば拠点として滞在してもいいかもしれないが。例のヨーロッパからのツアー客が砂漠への拠点として利用する場所。
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チュニス


 チュニジアの首都。とにかく騒がしい大都市である。巨大迷路のような旧市街は一見の価値はあるが、物価が高く滞在するにはちょっと。
 のんびりした旅が好きな私は1度目で懲りたので以後ほとんど素通りである。とはいえ、空港があるため、行きと帰りに寄らざるを得ない。そこで、旅行記を読めばわかるように、到着した日はスースまで行き、帰りはチュニスを通り抜け、カルタゴの近くのシディーブーサイード(Sidi Bou Said)に泊まることにした。特にシディーブーから空港へはタクシーで20分。2人以上なら安くすむ。
 まあ、一度は滞在してみる価値はあるだろう。まだないが、今度は映画館でチュニジア映画をみてみたいと思う。以前、「セックスと嘘とビデオテープ」がアダルト映画扱いで上映されていた。香港のアクション映画も人気である。
 ところで、メインストリートであるハビブ・ブルギバ通りの真ん中にキオスクのような雑誌や新聞を売るスタンドがある。そこではフランスの雑誌(マリークレールなど)がフランスよりも安い値段で買える。音楽のテープなども売っている。
 ハビブ・ブルギバ通りの終わりの方(広場に面したところ)にあるツーリスト・インフォメーションは全く役に立たなかった。ホテルのリストをくれただけ。対応もよくない。  
 
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